指導未経験、所属無、アラフォー会社員がC級指導者講習を受けてみる2

【その2】 ~ なかなか大変、でも楽しい実技編 ~

前回、プロローグ C級指導者講習ってどんなもの? はこちら。

 

 指導者講習会は、実技22時間と講習13時間の合計35時間。そして、その中にテストもカリキュラムに含まれている。

 

今回は、その中の 【実技】 に焦点を絞って書いてみたい。

 

少し緊張気味に始まった講習会は、実技と講習を行いながら、少しずつ雰囲気が解きほぐされる。同じチームから2人以上派遣されていたり、顔なじみのコーチがいると、やはりお互いに仲良さそうに話している。当然、私は一人だが、多くのコーチは一人で参加しているため気にならない。

 

 私が参加した通学型の参加人数は、約30人。年齢層は、19歳~50代と幅広い。ボリュームでいくと、30代、40代が意外にも一番多く、平均年齢は40歳前後だろうと思われた。約8割はサッカー現場で指導している方たちで、日常的にサッカーをしている大学生や社会人もいれば、サッカー未経験者の方もいた。

 

mature male footballers on the bench after match : ストックフォト

 

 さて、そんな多種多様な人たちが集まって、テーマに基づいてトレーニングを行う。積極的に参加することが大事で、サッカーの上手い下手は基本的には関係はないが、体力やスキルが異なる人たちが一同に会してサッカーをする。

一コマ約60分の実技トレーニングが終了した時には、心地のよい運動後の疲労感があった。トレーニングがよく考えらているから、プレーしている方も達成感や課題など考えることも出てくる。さすがJFAが数あるメニューから用意したトレーニングだ。これが、日本のU-12のスタンダードということか。

 

 少し難しいと感じたのは、年齢もスキルも経験も異なる人たちでトレーニングを行うということだった。きっと、少年団や部活の現場でも日々悩まれているコーチもいるのかもしれない。例えば、アラフォーの私でも50代の方に本気でぶつかれば、ケガをさせてしまうリスクが高くなるし、逆に私が現役大学生に張り合おうとムキになれば、私がケガをしてしまうかもしれない。サッカーにはケガはつきものだが、できれば避けたい。一生懸命やることは大事だけど、参加者全員の一番の目的は「コーチとして必要なスキルを習得すること」だ。

 

 私は3つだけ以下の自分の決まり事をつくることにした。(これは私の考えが必ずしも正しいとは思わない。選手と寄り添うコーチなのだから、自分がプレーする時も常に120%でプレーする必要があると考えるコーチもいらっしゃると思う。あくまで一個人の考えということでご容赦いただきたい。)

 

●マイルールその1 極力ケガはしない、させない

 一生懸命トレーニングをすることは大事だし、U-12の子供たちにも一生懸命やろうと指導するだろう。でも、20代~50代が一同におこなうトレーニングでは難しい面も出てくる。ケガをすることもさせることも避けたい。そこは、自分と相手の力関係を察することも大切だと自分に言い聞かせて臨むことにした。

●マイルールその2 選手ではないことを念頭に

 やはり実技は、上手い方に越したことはない。やっていても楽しいし、自然と積極的になれる。ただ、私がサッカーを楽しくやりたいのなら、草サッカーで100%エンジョイすればよい。参加しているのは、コーチ講習だ。だから、上手くいかなくても、身体が動かなくても、それもコーチの勉強のためと考える。

●マイルールその3 自分が続けられる強度を時々意識する

 C級の実技カリキュラムは非常によく練られたトレーニングで、私のような普段運動をしていない、おっさんがプレーしても上達を感じたり、10年前は気付かなかったような課題を感じることもある。それだけに、ついついできる体力以上のものを発揮しようとしてしまうこともある。

 

気が付くと夢中になって楽しんでいる自分をいさめるために、こんなルールを決めながら実技をおこなった。また、若さを持ったプレーヤーに圧倒的な力の差を見せられた後に、やり場のない自分の気持ちを落ち着かせるために。。

 

 実技の内容は、大変意味のあるトレーニングが多い。U-12年代に必要であると思われることを項目ごとにわけて、ボールフィーリングや守備の基本、パスやシュートと目的を持っておこなう。こんなトレーニングを小さい時から受けていたら良かったと思うことがたくさんあった。

 そして、トレーニングに意味があるから、そこで現象として出てくるプレーにも意味が出てくる。講習指導者(インストラクター)から、どんな意図をもってプレーしたのかを問いかけながら、明確にしていく。実際に講習指導者からコーチングを受ける機会が発生するので、こんな声がけが嬉しいとか、こういったところが難しいといったことを、身を持って体験することができる。

 

実技に参加してみて気付いた点

・おっさんでも褒められたり、上達したらやっぱり嬉しい。

・大人でも(うまい人、そうでない人、老若男女を)全員楽しめるようにするのは結構大変。

・トレーニングメニューの本質を抑えながらも、やっている本人たちにあわせてオーガナイズを変えていく。

 

 経験のあるコーチなら、全部当たり前のことと思われるかもしれないが、フィールドでプレーしてみると、コーチが選手の小さな変化に気づいて働きかけをしてあげることはとても大切であることがよく分かった。オトナだって、うまくプレーできるようになって、それを認められたら嬉しいんだから、子供たちの変化を認めてあげて、積極的にプレーできるように、オーガナイズする大切さを感じることとなった。

 そして、講習後に「あの場面ではうまく逆方向が見れていたな」とか、「あそこは体の向きを変えれば、違うプレーができてた」など、そんなことを思い返しながら家路につくのは、とても懐かしく、楽しい気持ちにさえなってくる。 

 

AS Roma v FC Villarreal - UEFA Europa League Round of 32: Second Leg : ニュース写真

 

私は、アラフォーという言葉を、「若くない」という意味で使うが、サッカー界には、横浜Fマリノスの中沢選手やジュビロ磐田に加入した中村選手など、40歳を前にしても一線で活躍を続ける選手も少なくない。世界を見渡せば、元ACミランのマルディーニ選手やローマのトッティ選手は、40歳を超えてからも活躍している。

 

彼らの能力はもちろんだが、節制を継続する生活はどんなものなのだろうか?

そんなことに思いを馳せて、畏敬の念を抱きつつ、今日も私は冷蔵庫の缶ビールに手を伸ばした。(了)

~次回へ続く~

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Tags: C級指導者養成講習  
By: Admin
Posted: 2017年04月02日 12:23

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