活動休止中のオンラインミーティング 第4週

チーム活動が休止になり、オンラインミーティングという形での選手たちとのコミュニケーションもすでに第4週目に入りました。 今回の記事では前回出した宿題、自身で作る週間トレーニングプランの宿題状況を中心に紹介します。

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それでは早速この週のオンラインミーティングの流れから。

  1. 近況報告
  2. 宿題確認
  3. 各ポジションの動画プレー解説+宿題発表
  4. グループフィジカルTR

合計40分

 

それでは各項目を見ていきましょう。

1: 生活への規制が増えるタイ 病院から参加する選手

この週、タイ政府により、スーパーやコンビニを除いての閉店命令、そして国民の夜間外出禁止令がだされました。さらには、プーケットなど県によっては県境が閉鎖されるなど、移動や生活面での制限が厳しさを増しています。

 

また、例年は5月半ばごろに始まる学校の新年度が通常より6週間遅れ7月1日とするとの発表がありました。

 

そして、選手たちからの近況報告ですが、ミーティングに参加できたほぼ全選手とその家族が健康に暮らしているとのことでした。一名病院のベッドからミーティングに参加した選手もいましたが、この選手は以前からの予定通り、前に骨折治療で入れていたボルトを抜くための手術をした後、同日そのまま参加しているとのことでした。

 

ミーティングに参加しているという時点で、まず本人や家族は新型コロナウイルスに感染し治療中であるということはなさそうですが、それでも何があるかはわかりません、だからいつもこの質問の答えを聞くときは少しハラハラします。

 

 

2: 宿題達成率6割

  • 伝える≠教える
  • 宿題をしなかった選手にペナルティ?
  • 宿題から習慣にするには罰則は逆効果

 

まず、宿題に出していた週間スケジュール作り&エクササイズ記録の確認をしたところ、思った以上にGoogleシート未記入のままミーティングを迎えた選手たちがいました。すべてできていたのは多く見積もっても6割ほどです。

簡単にこのシートの操作方法を説明すると、プランニングに必要な項目は全て表外にリストアップされており、スケジュール表へコピー&ペーストします。そしてエクササイズ後にチェックボックスを埋めます。その週のスケジューリングが気に入れば、シートそのものを複製すればそのまま翌週分にできます。

そして、先週のミーティングで説明した際にはスクリーンシェアで実際の操作の見本をみせていました。

その時の感覚では、きっと9割ぐらいがすぐに気に入って使い始めるだろうな、そんな予測をしていました。

そういった中でのこの達成率、正直言って低いと思いますし、「宿題なんだからやるのが当たり前だろ」って言いたくもなりました。

ただ、それでも思うところがあって今回のミーティング時には以下のように選手たちと接しました。

 

宿題を完了させた選手たち:

  • スタッフ陣が確認したことを伝える
  • システムが使いやすいか尋ねる

 

宿題を完了できていない選手には

  • もう一回操作方法をデモを見せながら教える
  • やってみてわからなければ仲間でもコーチでも聞くこと、と伝える

 

これでは対応が甘い、やらない者勝ちではないか、と思われるかもしれません。

もしかしたら実際に選手の中にはこちらの対応を試していて

「なんだ、別に宿題しなくても何も怒られたりしないのか。じゃあやんないでいいじゃないか」と感じた子もいたかもしれません。

 

ただ、

『教える=伝える』ではない

『教える=相手に伝わり、理解される』

ことだと思っています。ここを達成できていないのであれば、こちらの教え方にも不備があったのかもしれないですよね。

 

しかも、怒られたり、罰があったりという意識の中で『自主トレ』のプランを組むことにどこまでの意味があるのでしょう。そこには自主性や主体性はあまり無いように私たちは認識しています。

 

もちろん、宿題という形ではなく、自身で課題を認識し、周りにフィードバックを求め、プランして向上に努める方がよりよい状態です。しかし、まだうちのチームはその段階には至っていないと思っています。

 

これは個人的な考えですが、長期的に持続可能なレベルアップを図る場合、急がず、今の状態の『半歩上』ぐらいにいけるように進んでいくのが良いのでは無いかと思っています。

 

だからこそ、このプランニングや記録シートは、使いやすくて達成感があるもの、やってみたら(主体的に)続けたくなる、というタイプのものにすべく作成しました。

やってみたら効率がいい、このシートに書き込みたいなって思えるものであれば、「やらないでいいじゃないか」って思った選手も考え直すはずです。

 

もちろん導入の部分で、「ルール化」することは必要だと思っています。ただそれがいつか習慣になって欲しいと思うと、やらなかったら罰則、としてしまうと本末転倒になってしまうように感じるのです。

 

また、トレーニングの現場でも言えるのですが、「やり方を一度聞けば、すぐできる」という選手ばかりではありません。言い方や見せ方を変えたり、何度も伝えたりすることで、新しいことを理解し実行できる場合も少なくありません。

 

だからこそ、もう一度、丁寧に、教える必要があると感じたのです。

 

プランニングと記録を完了させた選手たちからのフィードバックはとても良いものでした。そして、宿題をしてこなかった選手たちとの対話の感触からも、この作業は休止期間を通して続けることとしました。

3: ポジション別に映像でプレー分析

反応スピード+精度 or 周りを見ること

を自主トレで組み込む

 

今回のプレー分析は「リアクション(反応スピード+精度)」と「周りを見る」ということを中心にポジションごとにトップ選手のプレーを紹介しました。

例えばCBグループでは、

   GKが出て行った際のゴールカバーとシュートされた時の素早いブロック (画像参照)

といったものでした。

そしてその後に、リアクションTR、周りを見てからのボールコントロールTRの個人練習例を紹介しました。

 

そして宿題の発表です。「来週までにリアクション、もしくは周りを見てからのコントロール練習を実践し、ビデオにとってグループ内でシェアすること」です。

 

前回の記事でも触れた通り、各選手の置かれた環境は皆それぞれです。フットサルコートに行ける子もいれば、PM2.5の大気汚染で外に出れない選手もいます。

今は、自分の状況に適応させて自分のすべきことをデザインする必要があるのです。

 

もちろん今回の宿題が未達成の選手たちもいます。それでもプランニングを完成させた6割の選手たちはコンテンツの質の強化を必要としています。ただただ『テクニックの日』ではなく、『リアクション+テクニック』、『周りを見る+テクニック』に変えていく段階なのです。

 

さらにこの宿題では周りに自分の考えを披露しないといけません。そして(建設的な)フィードバックを受けます。恥ずかしいと思う選手も多いでしょうし、フィードバックに対して反発したくなることもあるかもしれません。しかし、このプロセスこそが積極的に発言や自己表現できる選手になるために必要なのではないでしょうか。

 

4: グループフィジカルTR

週に一回タフなフィジカルTRをグループで!

 

今週から、グループ全員で同時に行うフィジカルTRを開始しました。タフなフィジカルエクササイズは、「仲間と一緒に」の方が、取り組みやすいですよね。

それに、適切なエクササイズ方法や回数などの基準を示すことで、週の別日に個人で取り組む時にスムーズにできるはずです。

最後に

今回でスタートから約一ヶ月を経過したオンラインミーティングの取り組みですが、だんだんとできることやその役割が見えてきました。

 

そして最初に書いた通り、学校のスタートが7月予定と発表されたので、今までぼんやりとしていた「残りの期間」もある程度目処が立ってきました。

 

来週は選手たちの作ってくる「リアクション、もしくは周りを見てからのコントロール練習」をベースにオンラインミーティンの様子を紹介しますね。

 

是非参考にしてみてくださいね。

 

(了)

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Written and edited by Takuro Hosaka

Twitter: @HosakaTakuro

soccercoaching.jp編集者

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2017年~ タイプレミアリーグクラブ True Bangkok United アカデミー

Tags: covid-19  オンラインミーティング  
By: Admin
Posted: 2020年05月13日 16:24

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